新人看護師になって3か月の頃、何を思って仕事していましたか?
私はすでに辞めることばかり考えていた気がします。
入職して最初の1か月、いや1週間で辞めたいと思っていましたよ。
怒鳴られまくるし、昨日の先輩と今日の先輩で教えてもらった仕事のやり方は違うし、理不尽理不尽。理不尽の嵐だよ。ちなみに嵐の目はないよ。飲み込まれたら最後、暴風に襲われるだけ。
ユウウツな気分で時には泣きながら、職場に通っていましたね。
新人の中でもっとも要領が悪かった私は、早々に目を付けられました。心が壊れかけるほどにはツラかったよ。うん。
思い返しても、新人時代より苦しかった時期は後にも先にもありません。
この時期に看護師辞めたいと思う人が多いのも頷けます。
今回は、
新人看護師が職場を辞めてしまって大丈夫なのか? 辞めた後はどうするべきか?
ということについて書きたいと思います。
Contents
3か月で新人看護師が退職した場合、未来はないのか?
結論から申し上げますと、「未来がないワケがねぇ」です。
その理由は主に3つあります。
看護師は万年人手不足
大病院であろうが小さな田舎病院であろうが、どこもかしこも看護師は不足しています。
そりゃあこれだけ激務で不規則勤務やサビ残当たり前、おまけに薄給となれば離職率ハンパないですもの当然の結果だわ。
しかも、この高齢化のご時世、患者は増え続ける一方です。
どこもノドから手が出るほど人手を欲しがっています。
例え人が居すぎたとしてもやれる仕事はあるし、いつ誰が辞めちゃうかわかりませんから病院としてはそれに備えることもできます。
病院側としては、いついなくなるかわからないスタッフをできるだけ確保しておきたいでしょう。
早く辞めれば辞めるだけ、転職先でも新人扱いしてくれる
中堅以上ともなれば、まったく違う部署に行ったとしても、今まで培ってきた知識や技術を生かせる場面が多そうだなぁ。
それに比べて新人の私には自信を持てるコトなんて何一つないから不安……と、思ってませんか?
私もそうでした。
結果を先に言うと、転職先では看護師経験が若ければ若いほど長く新人扱いされます。
誰がどんな知識をどれだけ持っているかなんて、転職先のスタッフはわからないからです。
例えば「看護経験5年か、こんなコトだったら任せても大丈夫だろう」の「こんなコト」を、その人が理解しているかなんて訊かなきゃわからないですよね?
技術を見なければ、その人の得手不得手さえわかりません。
この人はどこまで何ができるのか、どこまで任せて大丈夫なのか。
どんな看護師でも転職したては、新しい場所で働くための「すり合わせ」の時期が必要です。
新人であればあるほど、その時期は長いと考えて良いでしょう。
そしてそれは、人間関係さえ良ければそんなに心配することはありません。
一例ではありますが、私は看護師歴1年半目で転職したのち、転職先で3か月ほどプリセプターにがっつりついてもらうことができました。
入職1か月で一人立ちという形にはなったものの、1か月だけではまだまだ経験したことのない処置などがいっぱい残った状態でした。夜勤2回しか入っていなかったしね。
不安です、と伝えたら3か月目くらいまで快くマンツーマンで教えていただけたので、その時のプリセプターには本当に感謝しています。
すり合わせの時期に、自分の疑問はすべて解決できるように努力するのが、新しい部署でやっていくために大切なことだと私は思います。
どんなベテランでも新しい箇所に行くなら勉強は不可欠
新しいことをやるのはみんな怖いです。どんなベテランでも、今までにまったく経験のない分野の部署に異動した時は勉強しなきゃなりません。
つまり、転職・異動するたびみんな勉強しています。自分だけじゃありません。それは頑張るしかありません。腹くくりましょう。
新人看護師が転職する方法
私は、新人看護師さんは就職したと同時か、もしくは(職場の人間関係が悪すぎる……理不尽に当たられる……)などと職場に不満を持った時点で、転職サイトに登録しておくべきだと考えています。
理由は下の記事にまとめました。参考にしてください↓↓
正直、看護師という職業の環境がツラすぎて、転職を考えることなんてみんなザラにあると思うんですよ。
私にも転職経験があります。新人看護師さんで転職する意思がすでに固いのであれば、私の体験談も入ったこちらの記事も参考になるかと思います↓↓
新人看護師が転職した後、何を考えるべきか
新人看護師が転職した後は、とにかく早く職場に慣れる努力をしましょう。後々その努力が高評価につながっていくからです。具体的なポイントは以下です。
1日の業務の流れを把握する
とにもかくにもこれは大切です。
1日の流れを把握し、「この時間は何をするのだ」と癖付けば、それに合わせて自分の業務を組み立てることができ、時間内に仕事をこなしやすくなるからです。
時間内に仕事をこなすのは、イレギュラーの多いこの職業では周囲の評価を上げるのに大きなポイントになります。
『1日の業務の流れマニュアル』があれば、それを見返せるよう持ち運びやすい形にして、その都度教えてもらったマニュアルに書いてないメモを取りましょう。
マニュアルがなければ簡単なモノでも良いので作りましょう。
仕事の質に直結します。
その職場独自のルールを把握する
例え同じ科でも、ところ変わればルールはガラッと変わってしまいます。
マニュアルがあれば便利なのですが、マニュアルにも載らないような職場独自のルールって把握するまでにかなりの時間を要します。
だから最初から意識しておきましょ。
そして(これはこの職場独自っぽいな)と思ったら、とにかくメモするのです。
おそらく、(その謎ルールに意味はあるのか?)ってルールもあるでしょう。歴史とか過去のトラブルとかいろんなものが混ざり合った結果、謎ルールは産まれます。
歴史何ぞ、今仕事をする上で知る必要のないことです。
でもそこに存在するルールは守った方が無難です。
謎ルールでも守らなければ怒られて、それが自分のストレスになるからです。
訊いても良さそうな人が見つかった時点で、「これはなんでこうするんですか?」と訊いてみると少し仲良くなれるかもしれません。
その職場にいる患者さんの疾患・看護の勉強を欠かさない
これはまぁ当たり前のことです。理由を説明する必要もありません。
付け加えると、マジメでいわゆる仕事がデキる先輩だと『勉強してますよ』アピールを露骨に嫌う人もいますが、勉強しているのに「こいつまったく勉強してないな……」と思われるのは損です。
「教科書にはこんな風に書いてあったけれど、この職場でこうする意味は何ですか?」と訊いていくと、勉強したことを周囲にわかってもらいつつ上記の独自ルールを把握しやすいので一石二鳥かと思います。
別にアピールするために勉強するわけではないのですが、いい仕事には勉強は不可欠ですし、新人さんなら尚のコトなので、頑張って。
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このように、職場で自分ができることを増やしていくのです。
転職したての頃が一番大変です。しかし、あなたの努力は必ず誰かが見ていてくれます。
踏ん張れ!!
最後に
ぶっちゃけ、私が最初に勤めた場所のような人間関係サイアクの職場が世の中にたくさんあるなら、3か月どころか1~2か月で転職する例って珍しくないと思うんですよね。
早いうちにハードルを乗り越えて転職してまた1から頑張るのと、体や心が壊れていっていることに気づかないままズルズル勤め続けて取り返しのつかないダメージを受けるのと、どっちがいいかという話です。
自分に合わない職場にいるのは、控えめに言っても地獄ですよね。
ちなみにタイトルの「3か月」というのは、新人看護師がもっとも辞めたいと思うのが3か月目だから、と聞いたことがあるからです。
(ホントかな? 私入職してからずーっと辞めたかったわ)
合わない職場でカラダ壊すまで我慢する意味は、幸運にも転職が叶えられやすい看護師という仕事においてはまったくありません。
ちょっとの勇気と引き換えに、素敵な未来を手に入れてください。
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