職場を辞めたい、働くのちょっと休みたいと思うのは、看護師さんなら無理もない話だと自分の経験からも思っています。
私が転職した時は、とにかく必死でした。
頭の中には一刻も早く今の職場を離れたいという気持ちしかありませんでした。
「辞めるからって行動に責任感なくなった」
「せっかく仕事教えてやったのに」
「どこに行ったって、1年半しか経験ないんだから苦労するだけでしょ笑」
などなどと、辞めることが決まってからもそんなことを直接言われたり陰口叩かれたりしました。
うっとうしい以外の気持ちが何もなかった3か月間でした。
で、辞職。
後悔なんてカケラもなかったのは、プチバズしたツイッターに書いた通りです。笑
最初の病院を辞める手続きして、あと数日で辞めるって日に、ふと
(早まったかな……)と後悔した事が一度だけあった。
でも、辞めた日に勤務を終えて病院を出た時の開放感は、忘れないと思う。
形式的にもらった花束と寄せ書きを、コンビニのゴミ箱に捨てて踊りながら帰った。
一生忘れないと思う。
— なすびー@看護師辞めてブログ書いてる人 (@vtvp1nZNidQj2Kq) 2019年3月22日
そんなことを言う人しかいない職場で、形式的にもらった花束や寄せ書きを、どうしたら大切にできますかね?
Contents
看護師が職場を辞める時の具体的な行動
さて今回は、ブランクなしで次の職場に行きたい場合と、ブランクできても良いからのんびりしつつ次を探したい場合の2種類についてまとめています。まずはこちら。
職場を辞めて次の職場にブランクなしで就職する場合
「辞める!」と決めてからの手順をざっくり。
3か月前
・直属の上司に辞める宣言する。
・就職先を探し始める。
・いろいろあって退職日が決まったら退職願を書く。
2か月前
・引継ぎがあれば、後任が決まり次第、早めに引き継いでいく。
・次の就職先に目星をつける。面接を行い、合否をもらう。
1か月前
・ここまでに次の職場に行ける状態にしておくのがベスト。
・インシデントのないように最後まで注意して働く。
そして、転職! イェーイ!!
月ごとにポイントを整理してまとめていきますね。
職場を辞める3か月前
なぜ3か月前なのかというと、最初の病院の就業規定に「辞職の際は3か月前に言い出せ」と書かれていたからです。
つまり、これは各病院の就業規定による。
転職を考えた時に参考にしたネットの情報に、「1か月前に職場を辞めたい旨を上司に伝えよう」と書かれていました。
それを参考にして1か月後に辞めますと上司に言ったら、辞めるのに3か月かかると言われ、絶望しながら確認したら、しっかり就業規定にも書かれてました。
就業規定、見よう、ゼッタイ。
しかし民法上では
しかし、民法にはこう定められています。
民法 第627条
① 当事者が雇用の期間を定めなかった時は、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
② 期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
③ 6か月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、3か月前にしなければならない。
要は、『いつからいつまで雇うよ! って決まりがない時は、2週間前に辞めるって教えてくれたら2週間後に辞められるよ!』ってことです。①のところね。
就業規則VS民法なら、民法の方が圧倒的に強いです。法ですから。
戦う気マンマンなら、この知識を盾に退職届を叩きつければ、最短2週間で辞めることは可能です。
ただ、ストレスを減らすべく穏便に済ませたいなら、就業規定に従いましょう……。
というわけで、就業規定の通りに、辞める意思を明確に示します。明確に。
悪い上司は、
「この忙しい時に人がいなくなったら他の人が困る」
「もう少し時期を考えられなかったの」
「無責任にもほどがある」
など、あなたの罪悪感に訴えるような言葉をかけてきます。
テンプレでもあるのかな?
まるっと無視しましょう。
なぜなら、人が1人いなくなったところで職場は回るし、職場を回す責任があるのは上司でありその職場だから。
『いろいろあった』私の辞職体験談
『いろいろあって』退職日が決まったら、と書きました。
この部分に怖くなった方もいるかもしれません。ゴメン。
私は直属の上司だけでなく、看護主任や看護部長とも面談があって引き留められました。私が「いつまでに辞めたい」しか言わなかったら、しぶしぶ退職願をその日で出すように言われたので、さっさと提出して残りを働くモードに切り替えました。
ゼッタイに辞めてやるという意思が大切です。
早めに次の転職先に目星をつけておけば、気持ち的に後押しになるでしょう。
転職は自分で探すという手もありますが、転職サイトに登録して探した方が良いです。
その理由をざっくりまとめるとこんな感じです。
・個人では集めきれない情報量が得られる
・無駄な時間がかからない
・自分ではやりにくい条件交渉をお任せできる
・ブラック求人に引っかかりにくい
どれも転職する上で大切にしたいことだと思います。
転職サイトに登録しておけば、最も難しく時間のかかる「転職先を取捨選択する」という行動を代行してくれます。
休日を転職に費やして疲れる……という状況に陥らずに済みますよ。
私がこのブログを通して伝えたいことのひとつに、
「新人もベテランも、心身を壊すようなブラック職場からはさっさと逃げようぜ」
という自分の経験に基づいた思いがあるので、転職する際にはなるべく疲弊しない方法を選んでほしいと思っています。
ずっと書いていたおススメ転職サイトの記事、ようやく完成しました。
私の体験に基づいたエピソードもあります。参考にしてみてください。
2か月前
ここからは、というか辞職日が決まったら、本格的に次の転職先を決める行動に移ります。
希望条件に合った職場を探して自分で連絡を取るか、転職サイトを通して就職希望の意思を伝え、条件を交渉し、面接を組みましょう。
転職サイトの担当者さんは面接のやり方などもフォローしてくれたり、サイトによっては一緒に面接を受けてくれたりしますが、それでも落ちることもたまーにあります。
辞める1か月前までに転職先を決めておければ十分ですので、焦らず行きましょう。
1か月前
転職先と辞める日が決まってしまえば、どうしても出てくるのが気のゆるみ。
無理もありません。
嫌だった職場を辞めることが決まって転職先も決まって、乗り越えることはもう何もない状態です。開放感もあるでしょう。
でも、患者さんには関係ないことです。
気のゆるみが原因でミスをすることは絶対に避けなければいけません。
最後まで気を引き締めてやり遂げましょう。
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以上が、「ブランクなく転職する場合」の手順になります。
次に、ブランクができても良いから、働くのを少し休みたいという場合を見てみましょう。
職場を辞めて、少しのんびりした後に復職したい場合
手順をざっくりまとめます。
3か月前~
・直属の上司に辞める宣言する。
・いろいろあって退職日が決まったら退職願を書く。
・引継ぎするものは早めに行う。ミスがないように注意して働く。
退職。ウェーイ、自由だ!!
① 失業給付金を受け取る手続きをし、転職活動しつつのんびりする。
② 次の職場が決まり働ける準備が整ったら、失業給付金受給の手続きを行う。
知っておかなければ損をすること
さて、ここで大事なおカネの話。
失業給付金とは?
再就職を果たすための一定期間、生活をサポートするために支給されるお金のコト。
もらえる期間などは失業した状況によって異なるが、通常は直前6か月間の賃金の50~80%程度が支給される。
私の場合、最初の転職時にはブランクなしで次の職場に行ったし、昨年その職場も辞めてしまってからは、次にいつ働けるかわからなかったため、失業給付金は受け取れませんでした。
つまり実際に手続きを経験したわけではありません。
手続き経験者の話に勝るものはないと思うので、下記リンクから手続きの仕方を見てみてください。経験者が語っており、とてもわかりやすいです。
https://www.hahallife.com/shitsugyo/
いつかは働かないと食っていけません。
という自信がある方は、やっぱり転職サイトに登録しておきましょう。
メンドくさがりなあなたのために、代わって希望に沿った就職先を探してくれます。
すぐに働くにしろ、期間をあけて働くにしろ、転職サイトには登録しておいた方が特に「時間を無駄にしない」という点で秀逸だと思います。他のメリットも上記の通りです。
看護師の転職、退職における最終手段
退職代行サービス、最近話題になってきましたよね。
やりがいを搾取するブラック企業の問題点が数多く明るみに出てから、この手のサービスも増えてきました。むしろなぜ今まで無かったのか。
退職代行サービスは、このEXITを皮切りにブームに火が付いた印象があります。
退職願を出したのに受理されないなど、本当は法律でダメって決まっていることなので、正々堂々勝負したら法を守らない方が負けるに決まっているんですよね……。
お金はかかりますが、もう職場に行きたくない上司と一言も話したくないという方には、非常におススメできるサービスだと思います。
EXIT以外にももちろん退職代行業者はあります。中には「転職に失敗したら返金します」という返金制度を設けている企業もあります。良心的ですね。
心から転職したいってその業者にお願いしているのに、
「失敗しましたーお金返すから後は自分でやってね☆」ってことでしょ??
騙されちゃあいけませんよ。大惨事です。
その点、EXITには返金制度はありません。
「私、失敗しないので」だからです。某女医さんのごとく頼もしいですね。
お金はかかっても、確実に退職できる業者を選んだ方が良いです。
ちなみに、退職代行サービスを使うことに対する批判もあるようですが、それに対するなすびーの考えはこちらの記事に書いています↓↓
心身を壊すことに比べれば、退職代行サービスに使う金額なんて『はした金』だよホント。
相談は無料ですし、スマホひとつで済みます。
後悔する前にやりましょう。
最後に
何度も何度も何度でも言いたい。
心や体を壊してまで、しがみつかなければいけない職場なんてありません。
看護師をしていれば誰でも、その仕事自体の責任の重さや悪い人間関係などなど、辞めたいと思う理由の1つや2つ出てくることでしょう。
辞めたいと本気で感じた時に、自分はどうしようか?
じっくりじっくり考えておいて損はないと思います。
退職・転職を考えているミナサマが、円満に希望を叶えられるように祈っております。