最近、『看護師を辞めた人が、看護師を辞めた理由』について調べていました。
『なすびーのプロフィール。』に書きましたが、私は足を痛めて看護師を辞めました。
自分が少し変わった理由で看護師を辞めたので、他にどんな理由で看護師を辞めた方がいるのか知りたかったのです。
職場に不満があったから。ライフスタイルを考えた結果。
私と同じように、カラダを壊したため。
その理由は千差万別でしたが、その中で気になったものがありました。
「これ以上自分を嫌いになりたくないから、看護師を辞めました」
ただただ、悲しい理由だなと思ったので、今日はこのことについて書いていきたいと思います。
看護師が自分のことを好きでいられなくなる理由
以前『患者を殺したいの? と言える人たちへ。』という記事にも書きましたが、「人を助けたい」という思いを少なからず持って看護師を目指す人が多いと思います。
しかし臨床に出ると、
自分が「看護師になって実現したい」と思っていた理想と、
実際に自分ができている仕事内容、つまり現実とのギャップを、
どうしても目の当たりにすることになります。
最初は誰でもできなくて当たり前ですが、責任感が強く完璧主義な人ほど、できない自分を自分で責めます。
加えて、ヒトの命を背負っているという責任の重さや、周囲の目や言われる小言・嫌味もそれに拍車をかけ、マジメな人ほど追い詰められてしまいます。
そのように自分を責め続けた結果、自分を嫌いになってしまうのだと思います。
何かを無理だと割り切れればどんなに楽か。
看護師が自分のことをを好きでいられなくなったら
自分のことを好きじゃなくなってきた、と感じたら、まずはお休みしましょう。
温かいご飯を食べられていますか?
夜勤もある不規則な仕事ながら、睡眠時間は確保できているでしょうか?
自分の好きなことをできていますか?
自分の身なりに気を使えていますか?
できる範囲で構いません。
たっぷり寝て、美味しいものをたくさん食べて、すこしオシャレをしてみてください。
息子が産まれたばかりの時に思ったことがあります。
夜泣きによる睡眠不足で心身共にボロボロだった時、鏡に映った自分に愕然としました。
ボサボサの髪とカサカサの肌。
目の下のクマもくっきりしており、出産前と比べて明らかに老けていたからです。
加えて、毎日家にいても、子どもが泣くことで、家事をひとつひとつしっかり終わらせるということさえ難易度がアップします。
それを繰り返すうちに散らかった部屋を見て、
「こんなに疲れているのに、これを片付けなければいけないのか」
と絶望したことがあります。
部屋に引きこもっていると、そういう小さな絶望が目につきやすくなるように感じました。
キレイじゃない、整っていない、ということは、精神的に良くない。
そう実感しました。
少しでも身なりを整えた生活をしようと思い、出来る範囲で少しだけオシャレをするようにしました。
イヤリングやネックレスを付けるだけとかそんなレベルでしたが、それでもキレイになったと自分で感じることは、自信を取り戻してくれました。
そんな風に少しずつでも生活を整えていくと、見える景色が変わることもあります。
明らかにまずい症状が出ていると自分で気づいた場合は、できるだけ早く心療内科にかかりましょう。
看護師が自分をもう一度好きになるためにできること
その方法は、理想と現実のギャップを埋めることです。
簡単に書きましたが、これが簡単ではありません。
まずは心身を回復させてから、自分の理想は何なのか、そして現実を見てその理想に足りないものは何なのか、じっくり考えてみましょう。
「自分はできない」と思ってしまう理由のひとつに、特に新人看護師さんは知識不足があると思います。
ベテラン勢と比較したら仕方ないことなのですが、『知らない』ということは臨床では言い訳になりませんからね……。
しかし、今足りない知識を補いたいと思うなら、これから勉強するしかありません。
おススメの医療書籍の数々は、過去に記事にしています。
参考にしてみてください。
自分の理想の実現はすぐに叶えられることではありませんが、勉強を続けることで達成できることは多いです。
お互いコツコツ頑張りましょう。
みなさんの職場環境はどうですか?
みなさんの職場では、プリセプターや他の先輩方は、親身になってくれますか?
職場自体が忙しすぎると、プリセプター制度や研修制度があるにも関わらず、十分に機能していないこともあります。
教えてもらう立場の新人が、ロクに仕事を教えてもらえないばかりか、ストレス解消のはけ口になっている。
当然、そのように新人看護師を育てる体制が整っていない病院では、そうでない病院と比較して心を病んで辞職を選ぶ新人さんが多いです。
理想を実現するために頑張りたいのに、それを周囲が邪魔するような環境なら、先にあなたの心が壊れてしまうかもしれません。
また、息をするように悪口を言う人のそばにいなければいけない環境は、自分自身にもよくありません。
私の経験になりますが、パワハラモラハラを潜り抜けてやっと1年目を終えた同期と「次の新人さんには絶対に優しくしようね」と話していたにも関わらず、同期の1人が新人さんに対しオツボネ化したのには驚きました。
朱に交われば朱くなってしまうんだなぁとショックでしたね……。
理不尽に怒鳴ってくる先輩方のようになりたくなければ、思い切って職場を変えてみることをおススメします。
最後に
私も看護師として働くまで、もう少し自分自身のことを好きだったはずなんです。
患者さんのためになっていない、と自分で感じて自分を嫌いになった時期を経て転職し、そうして少しずつ自分がやりたかった看護を実現してきました。
看護師を辞める直前は、少しだけ自信を取り戻せたと感じています。
今現在、看護師は転職しやすい職種です。
ですが、それも今だけかもしれず、この転職のしやすさがいつどうなるかは誰にもわかりません。
しかし、今すぐに行動すれば、「こんなはずじゃなかった」を無くせる職種です。
あなたの人生は、他ならぬあなたの人生です。
理想を追い求めてもいいじゃないですか。現実はこんなもんかと諦めるのは損ですよ。
この記事を読んでくださった皆様が、いつかご自身の理想を手に入れられるよう願っています。
*****
具体的に転職を考えたい方はこちら↓↓↓