新人看護師

新人看護師は「看護師やってて良かった」と思えるまで『看護師』を辞めないで。

さて、「看護師やってて良かったと思えるまで看護師を辞めないで!」
と、こんなタイトルですが、最初に注意点を書いておきますね。

カラダを壊すとか心を壊すとか、そんな事態になるまで『職場を辞めない』のはやめましょう。

それは、この記事を書く私の本意ではないからです。

ただ、「看護師をやっていて良かった」と思えた経験があれば、きっとまたこの道に戻ってくることができる。

そのことを今日は書きたいと思います。

新人の頃の看護師やってて良かったと思えた体験談

私自身のの体験談を語る

入院して間もなく、お一人で初めて入浴される患者さんがいました。

年齢は80代で外を歩く際は杖歩行をされていた方。検査入院のため、身の回りのことは自立されていました。

「大丈夫」とは言われたし、実際しっかりいるし、バイタルサインも問題はなし。

ただ、杖歩行でふらついたことがあるという情報が気になり、浴室の使い方と入り口が坂になっていたので注意点をご説明、その後1度入浴時に浴室を見に行きました。

結局、何事もなく入浴は終わったのですが、見に行った時に患者さんは気づいていたそうで、そのことを後で部屋に戻ってから感謝されました。

退院日、わざわざナースステーションを訪れて、私に

入院するのはイヤだったけれど、あなたに会えて良かったわ

と言ってくださいました。

新人で怒られ続けてわずかな自尊心も吹き飛んでいた私にとって、ひとりの患者さんにそう思ってもらえたという経験は、看護師になって良かったと強烈に思わせてくれました。

あの一言が私を看護師に戻そうとする

まぁ、先輩には「調子に乗るな」と言われましたけどね。笑

あの職場、ホントに辞めて良かったです。

患者さんに言われたあの一言をときどき思い出しては、看護師としてまた働けたらなぁと思います。

自宅療養中の今だから思いますが、「ありがとう」と感謝されることって、、自分のためにも大切なんですよ。

自宅に引きこもっていると、働いていた時に比べて「自分、なんの役にも立ってないじゃないか」って気持ちが拭えないんです。

働かないと食べていけない。

それは当たり前のことなのですが、毎日職場に通い働くことができている皆さんは、それだけで本当に素晴らしい。

そして、同時に少しうらやましいです。

なすびー
なすびー
無いものねだりですね、すみません。

新人看護師にとっての、『看護師になって良かった』という成功体験の大切さ

看護師はヒトの命に関わり、そのヒトの人生を左右するかもしれないという責任がある分、やりがいが大きいです。

無論、やりがいだけで仕事ができれば苦労はしません。

やりがい搾取はブラック企業の常套手段です。
本来保障されていなければならない最低賃金や労働時間の代わりに『やりがい』をあげますよ、みたいな汚い手段に騙されてはいけませんよ。

しかし同時に『やりがい』は、仕事を頑張るモチベーションに直結することもあります。

患者さんの人生を救えるかもしれない、ということは、看護師を含め医療に携わる仕事の大きな魅力です。

医療従事者にしかできないことです。

看護師を続けていくうちに、そんな瞬間が必ず訪れます。

周りから見れば些細な出来事かもしれませんが、その些細な出来事が自分の気持ちを変えてくれることもあるのです。

新人看護師が、「看護師を辞めたい」と思ったら

まず、あなたが辞めたいのは本当に、『看護師』そのものですか?

当ブログに何度も書いてはいるのですが、何度も伝えたいことなので何回も書きます。

周りの環境が、あなたの自尊心を奪っていませんか?

職場を変えれば、看護師そのものを辞めなくても、仕事を続けられます。

看護師だった頃、私が一番辛かったのは、新人看護師だった時でした。

学生時代もしんどかったけれどなんとか乗り越えて、晴れて看護師になったとたんにまた始まったツラい日々。

次の日に病棟に行ったら先輩たちが急に優しくなっていたり、まったく嫌味を言ってこなくなる夢も見ました。
それだけ追い詰められていたんだと思います。

何度も辞めたいと思いました。
自分は看護師になるべきじゃなかった。この職業を選ばなければよかった。
そんな後悔も数えきれないほどしました。

でも、思い出してみてください。

あなたが看護師になりたいと思ったのはなぜですか?

お給料が良いからという理由もあるでしょう。
私も看護師を志した理由のひとつは、暮らしていくのに困らなそうだと思ったからです。

ですが、それだけで仕事を続けられるほど、簡単な仕事ではありませんよね。

看護師を志した時点で、人を救いたいという優しい気持ちをあなたは持っているはずです。

加えて、この仕事に就くまでにも、想像していなかったツラさがあったでしょう。

看護学生時代にも何度も泣いて、やっと獲得した国家資格です。

できることは日を追うごとに、確実に増えていきます。

自分はできないできないできないと今は感じていても、歩き続けていれば、いつの間にか「ずいぶん遠くまで来たもんだ……」という場所まで来ているものです。

苦労して資格を取って看護師になったのに、1年足らずで『看護師』という職業に見切りをつけるのは、ちょっともったいない気がします。

看護師として働ける場所は今の職場だけじゃないということだけは、忘れないでいてください。

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私も看護師にいつか戻るつもり

私は整形外科が好きです。

私は1度転職を経験しています。
詳しくは『なすびーのプロフィール。』に書きましたので、気になればこちらへどうぞ。

パワハラモラハラに耐え兼ねて1年半で辞めた後、

「こんなに早く看護師を辞める人なんてそうそういないだろう」
「1年半しか働いていないのに新しい場所でしっかり働けるだろうか」
「また人間関係に悩まされるんだろうか……」

と自分を責めたり、不安を残したまま転職を決めたことに焦ったりもしました。

しかし、転職した先の人間関係の良さに救われ、5年半の間、整形外科で看護師として働くことができました。

その職場を辞めたいと思ったことはありません。

そんな職場を休職を選択せずに退職したのは、私がいつその場所に戻れるかわからず、もし何年も戻れない場合に迷惑をかけることになると思ったからです。

出戻りも多い職場ですので、働くならまたあの職場に戻りたいです。

そう思える職場に巡り合えて、本当に良かったと思っています。

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最後に

看護師という職業は、周りに振り回されて辞めることを選択するにはもったいない職業だと思います。

辞めたいと思った原因は何なのかを突き詰めて考えてみると、新たな道が見えてくるかもしれませんよ。

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